猫は人間よりも歳をとるのが早いといわれていますが、猫ちゃんがいる飼い主さんは、寿命について気になることがあるのではないでしょうか。
今回は猫の寿命と、猫の年齢は人に換算すると何歳か、そして長生きしてもらうために気を付けたいことについてご説明します。
猫の年齢を人間の年齢に換算すると

猫の年齢を聞いて、人間だと何歳くらいなんだろうと思ったことはありませんか。猫種や生活環境により個体差がありますが、だいたいこのようになります。だいたい7歳頃から、人間のシニアになり、少しずつ老化が始まっていきます。
猫 人間
1ヶ月 1歳
2ヶ月 3歳
3ヶ月 5歳
6ヶ月 9歳
9ヶ月 16歳
1年 18歳
1年半 20歳
3年 28歳
5年 36歳
7年 44歳
10年 56歳
15年 76歳
20年 96歳
ギネス認定の長生き猫は38歳
ちなみに、ギネス認定されている世界一の長寿猫は、アメリカのメス猫で、なんと38歳と3日という記録があります。人間に換算すると約170歳。驚きの長寿ぶりですね。
猫の平均寿命

猫の平均寿命は15.66歳
2021年に一般社団法人ペットフード協会が行った【全国犬猫飼育実態調査】の結果によると猫の平均寿命は、15.66歳でした。15歳~16歳が猫の平均寿命だと言えますね。
長寿傾向にある猫
医療の進歩や年齢・様々な症状に合わせたフードの開発、また一生を家の仲で過ごす完全室内飼い猫が増えてきたことで、猫の寿命は伸びてきています。多くの猫がかかる腎臓病の研究も進んでいるので、今後はさらに長寿になるかもしれません。
猫の種類や環境による寿命の違いとは

純血種と雑種
純血種と雑種では、雑種の猫の方が長生きだと言われています。
雑種の方が寿命が長い理由は、雑種猫は様々な猫種が交配されており、遺伝子に多様性があるため、純血種がかかるような特定の遺伝子疾患にかかることが少ないなどの理由が考えられます。
参考:アニコム 【家庭動物白書2021】より
寿命の長い猫種トップ5
1位 日本猫 15.1歳
2位 混血猫 15.0歳
3位 ラグドール 14.9歳
4位 ペルシャ(チンチラ) 14.3歳
5位 ソマリ 14.0歳
短毛種と長毛種
短毛種と長毛種の寿命については、短毛種の猫の方が長生きと言われています。その理由は、猫はよく毛づくろいをしますが、長毛種のほうが毛が長いので、毛づくろいで飲み込んだ毛がお腹にまとまって固まりやすく、毛球症という病気になりやすいからです。
また、日本のような高温多湿な気候では、長毛種は蒸れてしまい体調を崩しやすいようです。

室内飼いと室外飼い
完全室内飼いと、外に出ることもある室外飼いの猫の場合は、完全室内飼いの方が長生きと言われています。
これは、室外飼いの猫が外に出た際に、事故や他の猫とのケンカにまきこまれたり、感染症などのリスクにさらされるからと言われています。
参考:アニコム【家庭動物白書2021】より
室内飼いの猫の平均寿命 16.22歳
室外飼いの猫の平均寿命 13.75歳
さらに野良猫の寿命ですが、正確に測るのは難しいですがおよそ3~5年と言われています。
猫に長生きしてほしい 心がけておきたいこと
大切な猫ちゃんが長生きするために、飼い主さんができることは何でしょうか。
猫の食事について

長生きするためには、やはり食事が大切です。メインのフードは必ず「総合栄養食」と書かれたものを選択しましょう。「総合栄養食」は、それ単体で必要なすべての栄養が含まれているフードです。年齢や症状に合わせた様々なフードが出ていますので、猫ちゃんに合ったものを選びます。
猫は水分補給もとても大切なので、いつも新鮮なものを飲めるように用意しておきます。あまり水を飲まない場合は、自動で水が出る給水器などを取り入れるのも良いでしょう。水飲み皿の水を飲まなくても、動く水が好きな猫は多いので飲んでくれるかもしれません。
猫の室内環境について

猫が快適な室内環境を作るには温度管理も注意しましょう。個体差もありますが、猫が心地よいと感じる室温は約20℃~25℃と言われています。夏や冬は特に気を配り、飼い主さんが出かける際はエアコンをかけておくとよいでしょう。
また、平均寿命の項目で紹介した通り、完全室内飼いの猫のほうが、外に出られる室外飼いより長生きになりやすいようです。運動不足が心配な場合は、キャットタワーなど高い場所を設置してあげるとストレス解消にもなります。また、飼い主さんとおもちゃで遊ぶのも運動になるとともに、コミュニケーションを深めるのに良いですね。
猫の病気について
猫を家に迎える時は、まずワクチンを受けましょう。完全室内飼いでも、飼い主の靴や服を介してウイルスが室内に入ってきたり、空気感染の可能性もあります。また、オスメスどちらでも避妊手術・去勢手術は受けておいた方が安心です。不妊手術で防げる病気や、発情期によるストレスから来る問題行動を防げるからです。
まとめ
猫の平均寿命はだいたい15歳から16歳ですが、毎年伸びて長寿傾向になっています。7歳頃からはシニアになり、少しずつ色んな症状が出てくることもありますが、食事や室内環境を整え、病気にも気をつけて1日でも長く猫ちゃんと一緒に過ごせるように気を配りたいですね。